【広報】はやしのこばなしNo.30
10月の「はやしのこばなし」担当は、栄養課の調理師「山田」です。今回はイベント食の報告ではなく、普段の厨房での業務の中での調理以外の皆様の目に触れない部分で行っている、管理や記録の業務内容を紹介させて下さい。
食事を作るために、まず食材を発注して納品されます。当院では、なるべく「生」の食材を使用することにこだわっています。野菜屋さんから、納品された畑から採れたままの野菜は、まず下処理室で、原材料を50gずつ採り、洗浄して皮を剥き酸性水で1分浸漬して消毒します。その後10秒流水で濯いで下処理完了です。ここで、「酸性水に食物を漬けて大丈夫なの?」と思われる方もいると思いますが、当院厨房で使用している酸性水は食塩水を電気分解して生成された「酸性電解水」で、食品の殺菌に使用でき、殺菌力は次亜塩素酸ナトリウムと同等で安全性が高く、水道水感覚で使用できる電解水生成装置を使用しています。少し説明が長く難しくなってしまいましたが「安全」です。また、少し上の方で「原材料」と言う言葉が出てきましたが、こちらは厚生労働省が定める「大量調理施設衛生マニュアル」にて、決められている通り「原材料及び調理済み食品を食品ごとに、50g程度ずつ清潔なビニール袋に入れ密封し、-20℃以下で2週間以上保存すること」となっており、当院厨房もしっかりと守り実践しています。
以下が原材料と調理済み食品のそれぞれの保存状況です。
他にも管理、記録することはあり、早番出勤時と昼食提供後、業務終了時に1日3回それぞれ室内の温度と湿度、各冷蔵庫と冷凍庫の温度の記録、水道水と酸性水のph値等、毎回確認して記録しています。
また、毎日3食の調理加工のそれぞれのタイミングでの時間や温度の管理、記録も行っています。以上のように、厨房では調理するだけではなく、様々な決まり事をきちんと記録として残し、美味しくて「安心・安全」な食事を毎日作っています。
今回は、少々専門的な内容で長文になってしまいすみません。しかし、当院の厨房で調理に携わる管理栄養士2名、栄養士1名、調理師2名、調理員8名が調理だけでなく、患者様へ美味しい食事をお届けするために、皆様が見えないところで、しっかり管理と記録をしていますので安心して下さい。これからも、「美味しくて安心・安全」な食事を通して患者様へ喜んでいただけるように頑張りますので、よろしくお願い致します。